「もう限界だ・・・会社を辞めたい・・・」
40代、50代になって、そう感じているあなた。会社を辞めたいと考える気持ち、痛いほどよく分かります。
上司との人間関係、下がり続けるお給料、昇進も見込めない、といった不安やつらさ、そもそも仕事への情熱も燃え尽きてきたと感じる。多かれ少なかれ、このような悩みを持つ年代です。
「でも、怖くて踏み出せない・・・」
会社を辞めたい気持ちと、将来への不安が入り混じり、心が揺れていることでしょう。新しい道へ進むのは、誰しもが不安を感じるものです。
「会社を辞めたい」という気持ちが高まりすぎて、「いっそのこと、スパッと辞めてしまおうか・・・」という考えもよぎるかもしれません。スパッと辞めて背水の陣で、今後のことに対応するという考え方もあるかもしれません。
さて、「会社を辞めたい」という気持ちが湧き上がったら、辞める前に知っておいてほしいことがあるので、まとめていきます。
衝動的な決断の危険性
「会社を辞めたい」という気持ちが高まると、「会社を辞めれば、すべてが解決する」と思ってしまうかもしれません。
しかし、衝動的な決断は危険です。ともかく退職しようとするのは避けましょう。
その理由はいくつかあります。
新たな収入源がないまま退職してしまうと、収入が途絶えるため、当面の生活はこれまでの貯蓄や退職金を取り崩しながら生活することになります。一度、上がった生活レベルはなかなか落とせるものではないので、通帳の残高が目減りしていくのを見るのはかなり怖いものです。
また、アラフィフの転職市場は厳しいものがあります。若者と比べて不利な条件が多く、思うような職に就けないことも少なくありません。転職活動が長引くことで、精神的な負担も増していくでしょう。転職できても年収がかなり減るなど、こんなはずではなかったということにもなりかねません。
さらに転職して新しい職場では、新しいスキルの習得や人間関係の再構築も必要になってきますし、職場が変わっても人間関係の問題や仕事への不満はついて回る可能性があります。
あと、もう一つ大きなことは、「会社を辞めたい」という気持ちで退職をしてしまうと、何もする気が起こらなくなってしまうことです。これは、「会社を辞める」ことが目標になっていたために、目標を達成したと勘違いし、何かをしようという動機がなくなってしまうからです。
実際、私も起業立ち上げ半ばで会社を早期退職し、さぞかし起業活動が進むだろうと期待していましたが、退職後少なくとも2カ月は何も手につかない状態に陥る体験をしました。他の起業仲間からも同様の体験が報告されています。
起業をしようという動機があるにも関わらずこの状態でしたから、プランなしに辞めてしまうとさらに長引くことは容易に想像できるでしょう。
では、いったいどうしたら良いのでしょうか。
ライフシフトを考えよう
「会社を辞めたい」と思ったら、人生の転換期がやって来たと捉えてみませんか?
「ライフシフト」という言葉を聞いたことがありますか?
ライフシフトとは、人生100年時代を生きるための新しい人生設計をして、シフトしていくことを意味しています。第2の人生を設計すると言い換えてもかまいません。そこには、個々の幸せや心の豊かさの視点が入っていることが重要になります。
つまり、「会社を辞めたい」と思ったら、会社を辞める前に「会社を辞めること」や「転職すること」を考えるのではなく、「ライフシフト」を考えてみることをしてみてほしいのです。
自分の望む未来、自分が大切にしたいこと、をイメージして、そこからの逆算で何をしていくかを考えてみるのです。
年齢を重ねてくると、体力は否が応でも落ちてきます。若い頃のように頑張ろうと思ってもできません。無茶や無理はできないわけです。ですから、今までと同じではなく、自分の幸せや心の豊かさの視点は最優先事項にしても良いくらいの気持ちで考えるのです。
その結果、もうしばらく会社に留まる、転職する、起業する、ボランティアをする、など、自分に納得のいく選択ができるようになります。
会社を辞めるのは、この「ライフシフト」の設計をしてからでも遅くはありません。
サラリーマンデトックスのススメ
「ライフシフト」の設計をするためには、「サラリーマンデトックス」をすることが大切です。
「サラリーマンデトックス」とは、会社員としての固定観念や働き方を一度リセットしていくプロセスです。
サラリーマンは、たとえば会社が上手く回るように指示を受けて行動するように教育されてきました。
このように長年の会社生活で染みついて、無意識になってしまっている固定観念や働き方を、もう一度意識に戻し、異なる観念や異なる働き方があるということを受け入れていくことが「サラリーマンデトックス」になります。
「ライフシフト」を設計するということは、自分の人生を経営していくということに他なりません。
自分の生き方に指示をしてくれる上司はいません。
ですから、サラリーマンデトックスをして、経営者視点を持つことが大切なのです。
ライフシフトのための5つのステップ
「ライフシフト」を成功させるためには、具体的な設計、すなわち行動計画が必要になってきます。
5つのステップにまとめてみましたので、参考にしてくださいね。
1. 自分の棚卸しをしてみよう!
これまでの人生を振り返り、本当に自分らしい瞬間はどんな時でしたか?
ワクワクした気持ちになった経験や、没頭できたことを思い出してみましょう。
あなたの強みは何だと思いますか?
これまでの人生で培ってきた経験やスキルを書き出してみましょう。
2. ワクワクする未来をデザインしよう!
今後の理想の働き方やライフスタイルを具体的に描き出してみましょう。
夢や目標を達成するために、具体的な行動計画を立ててみましょう。
3. 小さな一歩を踏み出してみよう!
興味のあることや学びたいことを一つ決めて、具体的な行動に移してみましょう。
オンライン講座を受講したり、新しいコミュニティに参加したりするのも良いでしょう。
4. 応援してくれる仲間を見つけよう!
同じ目標を持つ人や、新しいことを応援してくれる人とつながりましょう。
様々な人と交流することで、新たな視点やアイデアを得ることができます。
5. 自分のペースで成長しよう!
人と比べる必要はありません。自分のペースで着実に成長していきましょう。
失敗も経験のうちです。恐れずに、新しいことに挑戦し続けることが大切です。
まとめ
「会社を辞めたい」という気持ちが大きくなったとき、今すぐそれを決断する必要はありません。
それは人生の転換期のサインです。
「ライフシフト」を考えるタイミングであると捉えましょう。
これは人生を大きく変えるチャンスです。
- 自分と向き合う
- 新しいことを始める
- 一歩を踏み出す勇気を持つ
これらのことを実践することで、あなたはきっと、より豊かな人生にシフトすることができるでしょう。
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