
「ちゃんとやらなきゃ」
「迷惑をかけちゃいけない」
「結果を出さなきゃ意味がない」
そんな思いが、いつも頭の中に浮かんでいませんか?
仕事があることも、家族がいることもありがたい。
なのに、なぜか毎日どこか気持ちが重い。
──その原因は、もしかすると「やらなきゃ」の思考に縛られているからかもしれません。
「やらなきゃ」の思考に染まってしまった理由
- 上司の指示には従わなければならない
- どんなに疲れていても、成果を出さなければならない
- 家族のために我慢しなければならない
子どものころから「ちゃんとしなさい」「我慢しなさい」と教えられ、大人になると今度は「なにがなんでも結果を出せ」「失敗するな」と言われ続ける。
こうして、「MUST」が当たり前になり、自分に染みついてしまったのです。
社会人としての責任感は必要だとしても、「MUST」がいつの間にか「やりたい気持ち」を押し込め、「正しさ」や「期待」に応えようとする生き方へと、すり替わっていったのです。
「やらなきゃ」は6つの形でやってくる
僕のこれまでの経験から、主に6つのカテゴリに分類できると感じています。
① 行動のMUST
「期限通りにこなさなければ」「言われた通りにやらないと」など、何かを“やること”に縛られてしまう。
② 思考のMUST
「正しく考えなきゃ」「論理的でなきゃ」と、考え方の正しさにこだわりすぎてしまう。
③ 在り方のMUST
「ちゃんとしなきゃ」「ポジティブでいなきゃ」など、自分(または他人から)の“理想像”に自分を押し込める。
④ 感情のMUST
「こんなことで落ち込んじゃダメ」「感情をみせてはいけない」と、感じる自由を奪ってしまう。
⑤ 関係性のMUST
「相手を立てなきゃ」「嫌われちゃいけない」と、対人関係で自分を抑えてしまう。
⑥ 時間のMUST
「今さら始めたって遅い(始めてはいけない)」「〇歳までに結果をださなきゃ」と、時間的な焦りに追われてしまう。
「やらなきゃ」と感じたときには、どれかに当てはまることでしょう。
こうした「MUST」が積み重なると、いつの間にか「やりたいこと」より「やらなきゃいけないこと」に人生が支配されてしまいます。
それどころか、自分の「やりたいこと」は心の奥深くに封印され、「やりたいことは何?」と聞かれても「わからない」という状態に陥ってしまうのです。
どうしたらよいのでしょうか?
「やらなきゃ」に気づくことから始めよう
じゃあ、いきなり「MUST」を手放せるか?というと、すぐにできるものでもありません。
なぜなら、長い間に染みついてしまった「MUST」は、無意識に出てきてしまうからです。
だからこそ、まずは気づくことが第一歩です。
たとえば、
- 何かをやろうとしてモヤモヤするとき
- 「でも・・・、○○しなきゃ」と思ったとき
- やっても達成感がなく、ただ疲れるとき
その瞬間に、「あっ、これはMUSTかもしれない」と思ってみるだけでいいのです。
そして、「どうしてそう思ったんだろう?」と、自分にそっと問いかけてみるのです。
「MUST」の奥には「WANT」がある
実は、「MUST」の奥には「本当はこうしたい」という「WANT」が隠れていることがよくあります。
・「発信しなきゃ」 →「本当は、自分の想いを届けたい」
・「失敗しちゃいけない」→「本当は、大切な人を安心させたい」
・「ちゃんと稼がなきゃ」→「本当は、自由な暮らしをしたい」
- 「発信しなきゃ」 →「本当は、自分の想いを届けたい」
- 「失敗しちゃいけない」→「本当は、大切な人を安心させたい」
- 「ちゃんと稼がなきゃ」→「本当は、自由な暮らしをしたい」
「MUST」は、願いの裏返し。
だからこそ、その願いに気づいてあげることが大切なんです。
自分の心の声と向き合う「静かな対話」
僕は、感情と体の感覚に耳を澄ませながら、本音と出会っていく時間を「静かな対話(クワイエット・ダイアローグ)」と呼んでいます。
この対話の中では、
「やらなきゃ」の裏にある感情──たとえば、寂しさ、恐れ、不安──が見えてくることがあります。
それは誰かに評価されなかった経験や、昔感じた不安から来ていることもあります。
そしてその感情に寄り添い、感じきったとき、「じゃあ、自分はどうしたい?」という新しい問いが生まれるんです。
そうすると、心の奥から静かに湧き上がってくる、「WANTの芽」のようなものを感じ取ることができるんです。
はっきりと掴み取れなくても、スッキリとすることもあります。
ライフシフトを「MUST」で進めないために
僕のクライアントさんの多くは、40代50代で「このままでいいのか?」と悩み、ライフシフトを考えています。
ライフシフトを考える中で、どんなワークスタイルにしたいのか、起業するか、なども考えることになります。
でも、会社員時代の「MUST」を持ち込んでしまうと、せっかくの新しいチャレンジが、また苦しいものになってしまうので、注意が必要です。
つまり、「やらなきゃ」ではなく「やりたい」で動くこと、「MUST」ではなく「WANT」を大事にすること、がライフシフトの鍵になるのです。
でも、焦らなくて大丈夫です。
小さな「WANT」を見つけるところから始めましょう。人生は必ず変わっていきます。
あなたの「やりたい」は、どこにありますか?
日々の中で、小さな違和感に気づいてみてください。
「もしかして、これは“やらなきゃ”かもしれないな」と。
その気づきが、「WANT」への扉を開く第一歩になります。
この記事で紹介した“静かな対話”を実際に体験できるセッションについては、こちらをご覧ください。

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